契約書
民法ではこのように規定されています
契約とは?
(契約の成立と方式)
第五百二十二条 契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。
つまり、
Aさん「私はこれこれこういうことをあなたに申し込みたいのですが、いいですか?」
Bさん「いいですよ、承諾しますよ!」
と、AさんBさんの意思表示が合致すれば、方法に関係なく、契約は成立するということなのです。
* * *
とはいえ、
「口約束でも契約が成立するとしてもだよ。言った、言わないで揉めないよう、契約書を作って押印をしておくべきだ。」
と考えるのが一般的な反応かと思いますし、私もその方が良いと思います。
ただ、ここで気になるのは、「お互いの意思表示が本当に合致しているのか?」ということで、それは、私が契約書のレビューをしていて時々出くわす契約書に、「何を合意したのか」が全く抜けているものがあるからなのです。
* * *
例えば…
こんな会話があったとします。
A担当者「Bさん、毎年頼んでいるアレだけど、今年もお願いできるかな?」
Bさん「あー、アレですね。今年はちょっと○月○日にならないと動けそうに無いので、それからでもいいですかー?」
A担当者「まぁ、たぶん大丈夫だと思うけど…×月×日が最終納入だから、その前までに終われば…」
Bさん「了解です!後で見積り送りまーす!」
…とりあえず意思表示は合致したようですが…。
と言っても、合致したのはどの部分なのでしょう?
(つづく)